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ある日のコーディネート 2  



群れない、ぶれない、… 独楽 こ まの如く 』                        
彼がふらりと現れたのは 店を始めて2年が経った頃だった。以来、
年に2〜3回お会いするおつきあいだ。彼に会えるのは 楽しみだ。
「破れてきたから 新しいのをもらうよ!」「そろそろ寿命だから、
次回は○○だよ!」…言葉通り、すり切れるほど着てくれている。
かなりの趣味人であり文学と鉄道を愛する旅人なのだが、ライブに
行く時も日本中を旅する時も…というより私服は和服なのだという。
会社では結構な役職なのでスーツを着ているとの事だし、そもそも
最初の出会いは洋服だったはずだが、今となっては ピンと来ない。
「和服が板に付いた」以上の 「和服と彼の個性が一体化した」とい
う表現の方が相応しい。そう、もはや「それが彼!」なのである。

日本に和服人口は圧倒的少数だから 着物同士で群れるのだろうか。
成人式などの儀式、茶道などの習い事、夏祭りや花火のユカタ、…
どうしても 制服的な枠を感じ コスプレ感覚が漂う。それが却って
和服のイメージを固定化し 使い道を狭めている。
ところが 彼には曖昧なイメージは無いし、和服の印象すら薄い。
当初 黒づくめの彼だったが、最近は赤や青の柄物も着てくれる。
色々なモノを組み合わせても、結局は「いつもの彼」が完成する。
僕が作ったモノ(中でも少し激しい目)は 彼に受け入れられると、
次には 完全に彼の着るモノ(多少くたびれてる)となっている。
あくまで 彼の個性が軸であり、和服も ただの衣装に過ぎない。
センスや好みは 人それぞれだが、軸が ぶれないことこそ重要だ。

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袴+着物 新作 



後ろの正面 だぁれ? 』                        
和服の正面は 後ろ姿である。女性の着物姿を思い浮かべてほしい。
帯のお太鼓も 振袖の変り結びも すべて背中にある。和服において
一番の大事な正面が 背中にあることを、ご理解いただけるはずだ。
そう考えると 帯の結び目を後ろに持ってくるのは なぜか?…
七面倒臭い帯結びに こだわるのは なぜか?も見えてくるでしょ。
洋服との違いは お洒落の感覚ではなくて、お洒落の観点なのだ。
さて、男の場合も本当にそうなのか? 帯幅が狭いから 着流しと
角帯では 確かに分かりにくい。着流しは過程で 完成形ではない。
それに袴を着ければ もう一目瞭然だ。背板から流れるラインは
優美で凛々しい。これが当店の袴にこだわり続ける理由の1つだ。
和服は袖が大きく 袴の裾は広いから、常に意識して 堂々として
いないと 逆に 己のみすぼらしさを際立たせてしまうことになる。
「男は背中で語る」とは よく言ったものだ。後ろ姿では 笑顔の
誤魔化しも利かない。丸まった背中が 人生そのものを表現する。
能の稽古にて…先生は「生活が出てしまってます!」と手厳しい。
和服も 後ろ姿も 人生も なかなかどうして ままならぬ。(笑)
画像は先日の【きもの市】でのチラシ掲載分のコーディネートだ。
お問い合わせや 別注の依頼と 案外好評だったので、急遽 ご紹介。
艶やかなサテンの片身合わせ着物も 実は綿混紡の素材で安心。
 価格 二七、三〇〇円  (綿50% アセテート50%)
シルク・ウールの上品な光沢にシルバー× ベージュが きれいな袴。
 価格 三七、八〇〇円  (毛75% 絹20% 他5%)
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